これからの日本の教育に大切なこと
これからの日本の教育に大切なことはたくさんありますが、子どもの主体性を育むことも大切なことの一つです。主体性を育むというのは、放任とも違います。子どもを常にコントロールして教師側の意のままにすることでもありません。自立心に欠けた受動的で消極的な存在になってしまう可能性もあります。戦後は、知識偏重のテスト主義に貫かれ、偏差値評価によって支えられてきたところもあります。テストによる能力主義ではなかなか自主性も育みにくいでしょう。テストにおいて、客観的に公平に評価するために、子どもの能力を数量化することは、ある程度は、しかたがないことです。しかし、数値で子どもを見ていくことに教育者は慎重に対処すべきでしょう。
将来どう生きたいのかという願望は、子ども自身のものでなくてはならない。しかし、まだ幼い未熟な子どもが、将来の目標を立てることは難しいです。願いや希望に対する周囲の大人たちの共感的な援助が不可欠です。大人たちが、目標の具体的な内容に対して共感的に関わる姿勢をもつことが重要です。現代の世界は教育熱に満ちていて、若者に未来を託しがちですが、グローバルな人材を育てるためにはもっと積極的な人間を育てていくことも課題でしょう。